在宅介護をしていてミトンを使うことになったけど、どうやって使うのかな?
おすすめのミトンはあるのかな?
この記事では、このような疑問にお答えしていきます。
結論から言いますと、ミトンの使い方は手に巻き付けるってことですね。
簡単に外せない手袋って感覚です。
この記事では、装着方法としての使い方から一歩進んで、ミトン使用時の注意点という視点での使い方について話します。
介護ミトンの使い方
ミトンとは介護や医療用品ですね。
手に巻く手袋のようなもので、安全を確保するために使用します。
しかし、ミトンを使用することは“身体拘束”とされています。
これは、施設介護の考え方では厳しく言われますが、在宅介護でも当然同じことがいえます。
「ミトンをすることは身体拘束である」ということをしっかりと頭においた上で使用するようにしてくださいね。
ミトンを使うべき3つの条件
ミトンを使用する、つまり身体拘束をするというのは「緊急やむを得ない場合」であることが大切です。
では、「緊急やむを得ない場合」とはどのようなときでしょうか。
緊急やむを得ない場合とは次の3つの条件がすべて揃っているときをいいます。
緊急やむを得ない場合3つ
- 切迫性:本人や他の人の命や身体に危険があるとき
- 非代替性:身体拘束をする以外に方法がないとき
- 一時性:一時的に拘束をするだけで解除する
この3つの条件が揃ったときに初めて身体拘束を検討することになります。
この3つの条件を、身体拘束の3つの原則といいます。
おむつをいじってしまう
在宅介護をしているけど、おむつを自分で外してしまったり、いじってしまったりということがあると思います。
もしかすると、排便があったおむつをいじってしまって、何かしらのタイミングで便が口に入ってしまうとか、傷があってその傷口を触ってしまうとか、いろいろなリスクを考えることができます。
ずっと見守っておける環境であれば良いですが、介護をしているご家族も、寝る時間があったり、急な外出や来客等があったりすることもあるでしょう。
そんなときは、切迫性や非代替性、一時性が揃いますのでやむを得ず拘束をせざるを得ないでしょう。
暴力など人に手が出てしまう
在宅介護をするにあたり、おむつ交換等で関わるときについつい手が出てしまう要介護者もいるでしょう。
介護者がおむつ交換をしている間に殴られてしまったり、引っ掻かれてしまったりということはよくある話です。
その都度介護者が我慢してしまっては、心身ともに疲れきってしまいます。
そんなときは、切迫性、非代替性、一時性といった条件が揃いますのでおむつ交換中だけミトンを使用するといった対策が必要です。
自分で管を抜く等生命に関わるとき
在宅介護でも、訪問看護や訪問診療がきて点滴をすることもあります。
他にも、バルーン(身体に管を入れて排尿する)を使用したり、胃瘻をしたりといったこともあります。
そんな中で、要介護者の認知機能の低下により、ご自身で管を抜いてしまうこともあります。
管を抜いてしまうことで、結果的に命を落とすことになる場合もあります。
このようなケースも、切迫性、非代替性、一時性といった条件が揃いますのでミトンを使用した拘束をする必要があります。
介護ミトンのおすすめ
この記事では、おすすめのミトンを2つ紹介します。
おすすめミトン
- エンゼル ソフトにぎっ手
- 竹虎 ヒューマンケア フドーてぶくろ
エンゼル ソフトにぎっ手
日本エンゼル株式会社が出しているソフトにぎっ手。
このミトンは、通気性に優れています。
ミトンは手袋ですから、通気性があった方が絶対に良いです。
お手入れは、洗濯、脱水、乾燥機も使えるので心配いりません。
ソフトビーズを使用していますので、手を優しく保護してくれます。
竹虎 ヒューマンケア フドーてぶくろ
株式会社竹虎が販売しているミトンです。
裏地にはポリエステルも使用されているので通気性も確保されています。
両面が綿タイプになっていて、ミトンの中はゆったりしているので手が固定されすぎる心配がありません。
ミトンの種類によっては、拘束される手がきつくしまってしまう場合がありますが、このミトンはそういった心配がありません。
まとめ:在宅介護では無理せず拘束を活用しましょう
在宅介護は、24時間365日休む暇なく行われます。
時間的な拘束に加えて、もし要介護者の手が出てしまうことがあったり、おむつをいじってしまって汚れてしまうことがあったりすると、介護をしている家族が心身ともに疲れきってしまい、共倒れを起こす可能性もあります。
そうなる前に、ミトンを使用することで介護者、要介護者ともに安心、安全に在宅介護をすることができるのであればベストではないでしょうか。
そのためにも、ミトンの使用は積極的に行ってください。
ただし、ミトンは身体拘束に該当しますので、使い方を間違えてしまうと“虐待になる”ということは覚えておいてくださいね。